新田金山城と新田義貞の痕跡が残る太田を散策しよう!
今回は群馬県太田市について紹介いたします。
太田とは
太田市は群馬県南東部に属し、南を埼玉県の深谷市、北東を栃木県の足利市と隣接しています。この地は古墳が数多く残っており、古墳時代から歴史の舞台となっている場所です。
鎌倉後期から室町時代にかけては、かの新田氏の拠点であり、戦国時代には北を上杉、南を後北条、西を武田氏と大国に囲まれて幾度も攻め込まれました。それでも一度も落ちなかった城だそうです。
今回はこの太田市にある金山城址に攻め込んできました。
さて、浅草から東武伊勢崎線の特急「りょうもう」に乗りいざ出陣!
東武伊勢崎線、日光線は浅草を起点としていますが、「千住」「草加」「越ケ谷」「粕壁」と奥州街道の宿場町を通りながら北上していきます。そのへんも歴史ファンとしては嬉しいところです。トラブルもありましたが、無事太田駅到着。
城下町太田の町歩き
太田駅北口を出ると右手には富士重工業の群馬工場が見えます。余談ですが、この群馬工場の場所は東本町の一部だったのですが、今はスバル町となっています。
ロータリーには早速新田義貞公の銅像が立っていました。さすが新田氏ゆかりの地…
上州名物ソースカツどん
ここらでお腹がすいたので上州名物ソースカツ丼をいただきます。(到着5分ですが・・・)
薄切りの肉に薄い衣のソースカツがのっていて、ソースの香りが鼻孔をくすぐります。口に含むと、アッツアツで肉質も柔らかく、衣に味もしっかりついていて、とても美味でした。
太田宿本陣跡
駅から歩くこと5分、市街地を歩いていると、太田宿本陣跡を見つけました。電車で出掛けると街を歩くため、車で行くと気づかない思いがけない史跡も見つけることができるので、ちょっと得した気分です。
ちなみに現在気温は30度…さすが暑さで有名な群馬県(五月初旬、GW真っ最中です)
金山城址
本陣跡から歩くこと20分。モダンな建物を発見。金山城跡ガイダンス施設に到着しました。
この施設は太田市の歴史を学ぶことができます。資料館としてかなり資料が充実していて、新田義重から戦国後期の廃城まで、支配者の変遷の歴史をムービーにしたものや、城郭の作りを学ぶことのできるバーチャルシアターなど、コンテンツが工夫してあり、子供でも楽しみながら歴史を学べる、そんな施設でした。また、一般的によく展示されている、出土品に関する資料や、発掘調査の風景などもしっかりとおさえてあります。
太田金山城
では、金山城へ登って行きましょう。
金山城は日本100名城に選定されており、更に関東7名城にも選ばれているほど、強固な城郭です。築城者は岩松家純、そして横瀬・由良氏、後北条氏と支配者が移っています。かの上杉氏や武田氏なども攻めたが、落とせなかったという話を聞くと、かなり防御の硬い城郭であると思われます。
この城は金山という独立峰にあり、かなり急斜面な山の頂上にあります。ゆえに九十九折がなす山道を上っていかなければなりません。場所によっては階段が崩れているところや、道がかなり細くなっているところもありますので、注意しながら進みます。
途中にはいのしし出没注意の看板がありました!笑
若葉が茂っていて、適度に風もあり、日陰だと気持ちいいのですが、さすがは30度、汗ばんできます。
山道を行くこと15分くらいでしょうか、駐車場につきました。
(文明の利器に頼る場合は城郭の麓まで車で登ることができます。ここから先は大変ではないので、是非お車で!)
金山城は西から東に伸びた城郭で西城、西矢倉台から堀切や石垣が整備されており、大手虎口周辺は綺麗に復元されています。そして三の丸、二の丸、南曲輪、本丸と続いています。西城から本丸までが歩いて約20分程度です。
こちらは空堀の跡ですね。
門跡や館跡など、当時を思わせる石垣が残っており、歴史ファンの妄想を掻き立てられます。本丸跡には新田神社があり、御朱印、100名城スタンプもばっちりいただきました。
南曲輪からの眺めはこんな感じです。
太田市街を一望できます。晴れた日にはスカイツリーや富士山も見ることができるとか・・・。
関東平野の広大さは、住んでいると気付かないけれど、高い場所に上ると実感できます。
視点を変えるって大事ですね!
新田神社
金山城址の頂上には新田義貞を祀った新田神社があります。
新田氏といえばこの地を拠点にしていた豪族です。新田義貞は鎌倉時代後期から南北朝時代にかけて活躍した武将です。足利尊氏とともに鎌倉幕府を倒します。しかし、建武の新政において足利尊氏と対立し、湊川の戦いで敗れ、失脚していきました。
上州名物焼まんじゅう
帰り際にはまたまた上州名物「焼きまんじゅう」で舌鼓。
呑龍饅頭 山田屋本店
香ばしい味噌ダレの焦げた香りに食欲をそそられ、一口かじる。甘すぎず、しょっぱすぎず、ちょうどいい味噌ダレの味が口の中に広がり、食パンの真ん中の部分のようなまんじゅうの生地のモッチモチ感が堪らない一品です。結構大きいのですが、あっという間に一串食べ終わってしまいました。
まとめ
この地は、城だけでなく、万葉集にも詠まれている地で、万葉歌碑や文学小道など、文学好きの私としては大満足な日帰り探検でした。時間が足りなかったので古墳や新田荘は回れなかったので、次回はそっちをメインにまた訪れたいと思います。
本日のお気に入りの石垣はこちら!
土砂に埋もれている中、少しだけ顔を出している小さな石垣は、たまらなくかわいくて仕方ないのです。
みなさんもよかったら群馬県の太田市に足を運んでみてください!