北総の小江戸・佐原でお散歩デート!

小野川沿いの町並み

こんにちは、ゆうです。

今回のテーマは千葉県北部の香取市の「佐原」です。

佐原とは

小野川沿いの町並み

佐原は2006年までは佐原市としていましたが、現在では合併し香取市に属しています。利根川を挟んで茨城県と隣接しています。

そして下総の国の一ノ宮にあたる「香取神宮」が近くにあるため門前町としても発展していきました。

また、利根川が江戸時代の水運の要だったため、佐原は古くから水郷として栄え中心地は当時の町並みが残っていることから埼玉の川越市、栃木県の栃木市などとともに「小江戸」と呼ばれています。

また、2016年4月には、佐倉、成田、銚子と共に江戸を支えた町並みとして「日本遺産」に登録されました。香取市での登録は佐原の建造物郡のほかに、伊能忠敬関連資料や香取神宮などがあります。

今回は佐原の町並みと、下総一ノ宮「香取神宮」に焦点をあてて紹介いたします。香取神宮は香取駅からのほうが近いのですが、電車の本数が少ないことに加え、待機中のタクシーもいないので、佐原駅から歩いていくかタクシーを使うことをオススメします。

上総の小江戸・佐原の街歩き

今回の起点はJR成田線の佐原駅です。

こちらの駅舎も特徴的で佐原の町並みをイメージして作られています。

佐原駅駅舎

ロータリーを抜けて左側へ歩いていくと、佐原の中心街があります。

 

町並みが見えてきましたね。北総の小江戸佐原

早速ご飯にしましょう!今回のご飯はお蕎麦です!

小堀屋本店

小堀屋本店

小堀屋本店の黒切蕎麦です。

ここは江戸時代の天明2年創業の老舗のお蕎麦屋さんです。なんとこのお店、建物が国の有形文化財に指定されています。時間の経過が壁や内装にしみこんでいて、作られた空間では味わえない、時間の経過を楽しめます。

余談ですが、伊能忠敬もここのお蕎麦を食べていたそうです。

黒切蕎麦

小堀屋の黒切蕎麦は、麺に昆布が練りこんであるため、若干黒く色がついています。(もちろん普通のお蕎麦もあります)昆布が練りこんであるため、口に含むと仄かな潮の香りが広がります。

個人的には好きなのですが、お蕎麦の香りを楽しみたい方にはちょっと物足りないかもしれません・・・。

さて、おなかもいっぱいになったところで、探訪に入りましょう。

佐原三菱館

こちらは佐原三菱館です。三菱一号美術館を連想させるようなレンガ造りの建物になっています。歴史を感じますね。三菱銀行の佐原支店として使われていたそうです。

佐原三菱館

町並みは小野川沿いに多く残っていて、小野川の東側が本宿、西側は新宿と呼ばれています。江戸時代の雰囲気がかなり色濃く残っています。川岸の柳が風に揺れているのは、なんとも心が和む光景です。このような美しい光景を見ると、日々の生活でたまった体の中にある澱のようなものが、すーっと抜けていく感覚になります。

佐原の町並み

樋橋

こちらがジャージャー橋と呼ばれている樋橋(とよはし)です。小野川にかかるこの橋は、農業用水を田に送るために作られたもので、日本の音~100選~に選ばれています。

佐原の街並み樋橋

佐原を語る上で欠かせないのは、やはり「佐原の大祭」ですね。壮麗な山車が古き良き町並みを行き交う景色は圧巻…らしいです。僕も行ったことはないのですが、死ぬまでに一度は見てみたいと思っています。山車会館があって山車そのものは見たことあるのですが、やはり一番輝いている時に見てみたいですね。

伊能忠敬記念館

こちらは伊能忠敬記念館です。

伊能忠敬記念館

伊能忠敬とは、当時の測量技術を用いて全国を回り、ほぼ正確な日本地図を書いた人物で、彼の出身地が現在の千葉県の佐原でした。日本地図の成り立ちや当時の測量道具などが展示してあります。伊能忠敬のすごいところは、地図のために測量を始めたのは、彼が55歳のころなのです。55歳から71歳の間に10回も測量に出ています。結局本人が生きているときには完成しなかったのですが、現在の地図とほぼ同じ日本地図を弟子が完成させました。

記念館には測量に使われた道具の展示があります。また、測量に関するクイズやゲームをはじめ、佐原に関するクイズなどお子さんも楽しめそうなコンテンツが充実していました。

「2億4000万歩の男」を読むと通勤の歩く行為すら嫌になってしまう自分…って思ってしまいます。歴史好きですが、文明の利器には遠慮なく甘えてしまう僕です。

伊能忠敬旧宅

伊能忠敬旧宅

こちらは伊能忠敬旧宅です。伊能忠敬は17歳で婿養子として伊能家に入ります。伊能家は佐原でも指折りの名家で、商業を営んでいました。50歳で江戸に出るまでこの家に住んでいたと伝えられています。

 

下総国一宮 香取神宮

さて、それでは香取神宮に向かっていきましょう。

佐原の中心地からさらに東へ進みます。20分くらい歩くと着きます。

香取神宮仲見世通り

仲見世が見えて来ましたね。

香取神宮鳥居

鳥居をくぐると、青もみじに迎えられます。紅葉したもみじは、儚さの中にある美しさを感じられますが、青もみじには芽吹いたばかりの生命力に溢れていて、エネルギーをもらえます。

参道は静かで、厳粛な空気に包まれます。仲見世の喧騒とはかけ離れた世界が広がっています。こちらの参道は真っ直ぐではありませんでしたが、いい感じです。神池の脇を通ると、階段があり、まずは総門をくぐります。

香取神宮楼門

手水舎と楼門が見えてきます。正面の手水舎で手を清めてから、楼門をくぐっていきましょう。こちらの楼門もかなり立派ですね。鮮やかな朱色で壮麗な佇まいです。ちなみに史跡探訪記!~鹿島編~で紹介した鹿島神宮と同じで、こちらの掲額も「東郷平八郎」の直筆となっています。こちらは江戸元禄の建造物で、重要文化財に指定されております。

楼門をくぐると、こちらでも前回同様茅の輪くぐりが行われております。

香取神宮本殿茅の輪くぐり

前回の茅の輪で落としきらなかった半年間の穢れをしっかりと落としてから参拝することにしましょう。

その先に見えるのが拝殿、本殿です。こちらの拝殿は重厚感が溢れる黒塗の権現造です。

香取神宮本殿

重厚感溢れる黒の中に、施された鮮やかな装飾が目を引きます。香取神宮も鹿島神宮と同じで、東国三社に選ばれており、江戸時代以前に「神宮」と名づけられた三社のうちの一社です。ゆえに歴史も深く、格式も超一流の神社です。

香取神宮本殿

御朱印も頂きました。

これで一ノ宮御朱印は6こめです・・・先が長い・・・。

そろそろお土産を買って、帰路につくことにしましょう。

まとめ

どうでしたか?

北総の小江戸「佐原」。この街は伝統的な建物を保存するだけでなく、リノベーションを行い、観光資源として活かしています。町家をカフェにしてみたり、レストランとして使ったり、生活感みたいなものが感じられる街です。

ぜひみなさんも訪れてみてはいかがでしょうか?

水郷佐原観光協会

香取神宮