観光にもデートにも一人旅にも!犬山城と城下町散策へ

犬山城

こんにちは。今回の旅の最初は愛知県の犬山です!

犬山市について

犬山市は愛知県の北西部に位置します。愛知県の北端に位置し、木曽川を挟んで、岐阜県と隣接しています。市の中心部は岐阜県に近い場所にあり、歴史的な町並みや建造物が数多く残ることから、「尾張の小京都」と呼ばれています。犬山の地は木曽川に近く、美濃と尾張の国境にあるため、交通の要衝でもありました。さらに、美濃攻略戦、小牧長久手の戦いなどの舞台ともなった場所です。

 

犬山城下町

犬山観光のメインである犬山城の最寄りは犬山遊園駅ですが、この城下町のために私は犬山駅からスタートしました。

犬山駅

駅の南側へ10分程度歩くと、犬山城の城下町へとたどり着きます。城下町は以前の繁栄を物語るように、整然と続いています。「尾張の小京都」と呼ばれた犬山は文化にも富んでいます。この街も川越などと同様に、電柱が地下に埋められ、歴史的な景観を壊さない配慮がされています。

犬山城下町

メインストリートにはレトロなカフェやおしゃれな雑貨屋などもあり、ノスタルジックな気分にさせてくれます。食べ歩きできそうなものもあるので、この道を散策しているだけでも楽しそうですね。この町の町割りは、江戸時代とほとんど変わらないようで、その名残は地名にも残っています。

城下町から犬山城を望む

犬山城

犬山城は日本の国宝に指定されている5つのお城のうちの1つで、国内で最も古い現存のお城です。もちろん日本100名城に選ばれています。犬山に来たら、絶対に外せない場所ですね。

犬山城の天守は望楼型で、木曽川を望む丘の上に建っている平山城です。築城者は織田信長の叔父である織田信康。彼が砦を城に改修したのが、犬山城の始まりです。

犬山城は白帝城と呼ばれています。これは江戸時代の儒学者である荻生徂徠が、中国の白帝城に姿が似ていることから命名しました。中国の白帝城は劉備が没した場所として有名ですね。

江戸時代には尾張藩付家老である成瀬正成が入り、それから成瀬氏9代の居城となりました。この城は平成16年まで個人所有でした。

 

それでは天守へ

犬山城の入口はこんな感じです。

犬山城入口

ここからくねくね曲がった緩やかな坂を登っていきます。空堀の跡などもしっかりと残っています。
犬山城石段

平山城なのでさほど急ではなく、5分かからずに入口に着くことができます。

犬山城門

犬山城は500円で入ることができますが、近くの観光地や施設との共通券の種類も豊富です。私はのちに紹介する「有楽苑」との共通券を購入しました。

犬山城天守

3重4階地下1階という構造のこの天守閣は新壁造という造りになっています。天守の建物自体は大きい方ではありませんね。犬山城の石垣は野面積みで、少し荒っぽい造りになっています。

犬山城

天守最上階には歴代城主の顔ぶれが並んでいます。ここで面白いのは、先ほど述べたように、平成16年までこの城は個人所有でした。ゆえに、「城主」が存在したのです。初代からはもちろん絵なのですが、明治期には写真へ変わります。ここまではよくあるのですが、最後の城主はスーツでブランデーを飲んでいる写真です。この写真には衝撃を受けたことは覚えています。

ここの天守閣は、現存天守では珍しく、欄干が設けてあります。ゆえに外に出て眺めることができます。もちろん欄干は木造ですし、狭く、少し斜めになっているので、高いところが苦手な方や、小さいお子さんと一緒の親御さんは注意が必要です。

しかし、外に出て眺める犬山城の城下町や、木曽川の流れは格別です。現存なので、400年前にはお殿様しか眺めることができなかった景色を、私たちは見ることが出来るのです。もちろん、街の近代化は進み、住宅も増えてはいると思いますが、真下を流れる木曽川の流れや、遠くに見える山々は、以前とほとんど変わっていないはずです。「国破れて山河あり」とはこのことなのですね。今では杜甫の気持ちがわかりますね。

犬山城からの景色

 

日本庭園「有楽苑」国宝茶室「如庵」

国宝の茶室と庭園で、織田信長の実弟の、織田有楽斎がつくった茶室です。織田有楽斎は、茶の湯の創成記である安土桃山時代に、尾張が生んだ大茶匠で、全国的にも茶の湯の世界では巨匠です。

庭園を散策してみましょう。

庭園

石畳に導かれるように庭園内部へ入っていきます。

晩年武家を棄て、京都の建仁寺正伝院を隠棲の地としました。茶室「如庵」はその境内に建てられた茶室です。

茶室

「如庵」は国宝なので、ここでお茶を飲むことはできませんが、「旧正伝院書院」お庭を見ながら抹茶を頂くことができます。

お抹茶と和菓子

こういう風景を見ていると、時間の流れがゆっくり感じます。静かで、穏やかで。

 

まとめ

美濃と尾張の国境に位置する犬山の街、いかがでしたか?

国宝のお城と茶室。一度に国宝を2つ見ることのできる街「犬山」。茶の湯とお城なんて、戦国時代ファンなら最高の組み合わせですよね。

実はこの犬山の城下町は、以前はシャッター街のようだったそうです。しかし、観光地として整備し、城ブームの後押しもあり復活した街です。今では結構若い人も多く、賑わいを見せていました。

また行きたいと心から思える街です。こうしてブログを書き、紹介する事により、少しでも地方の街の再建の力になれればと思う、今日このごろです。

名古屋から電車に乗って30分程度で来ることができるので、ぜひ訪れてみては。

犬山城

有楽苑